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SNSマーケティングの基本とは?メリットや各SNSの特徴、手法もご紹介

東京都中小企業振興公社コラム編集部

2022.03.22

多くのマーケティング手法の中で、SNSマーケティングに注力する企業が増えています。TwitterやInstagramなどで公式アカウントを開設・運用する企業が増加し「自社でもSNSマーケティングを始めたい」と考えている中小企業も多いでしょう。

一方、どのSNSを選べば良いのか、あるいはどのような方法があるのかわからず、一歩踏み出せずにいる企業も少なくないようです。

そこで今回は、特にBtoBの中小企業がSNSマーケティングを始める上で知っておくべき各SNSの特徴や、代表的な手法といった基本を解説します。SNSマーケティングを行うメリット・デメリットを理解し、BtoBマーケティングで活用を検討する際のご参考にしてください。

SNSマーケティングとは

SNSマーケティングとは、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNS(Social Networking Service=ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用したマーケティング手法を指します。

総務省が発表した『令和2年通信利用動向調査報告書』によると、インターネットでSNSを利用する人の割合は全体で70.2%に上り、全世代平均で7割もの人がなんらかのSNSを活用していることがわかるでしょう。前年の58.6%から約120%増加し、特に13歳〜39歳では8割を超える高い数値を示しています。

さらに、同調査ではSNSの利用目的について、「従来からの知人とのコミュニケーションのため」という用途が87.6%と最も多かったものの、次いで多かったものが「知りたいことについて情報を探すため」でした。この割合は61.0%に達しています。
このことから、いまやSNSは単なるコミュニケーションツールとしてだけでなく、新たな情報収集の手段としても活用されているのです。

このように、SNSは企業にとって無視できないツールといえるでしょう。BtoBにおいても、SNSマーケティングは有効な手段として、積極的な取り組みを検討する必要があるでしょう。

【出典】総務省「令和2年 通信利用動向調査報告書(世帯編)|P.32」

SNSマーケティングのメリット

BtoB企業がSNSマーケティングを行うことは、以下のメリットがあります。

  • 拡散性が高く、コストを抑えた認知拡大が期待できる
  • 企業のブランディングができる
  • データを分析してPDCAを回せる

順番に解説します。

拡散性が高く、コストを抑えた認知拡大が期待できる

SNSにはTwitterやInstagram、Facebookなど多くの種類があり、そのほとんどがアカウントの開設から運用までを無料で行うことができます。前述した通り、SNSは全世代を通して利用率が7割を超えるほどの大きな市場です。そのため、何度でも自由に、しかも無料で発信できるSNSは、コストを抑えたマーケティング活動をしたいと考える中小企業にとっては大きなメリットになります。

また、SNSはシェアされることで爆発的に拡散される可能性があることもポイントです。認知が拡大することにより、自社の製品やサービスに関心を持ってもらえたりや、何らかのきっかけで想起してもらいやすくなります。特に「インフルエンサー」と呼ばれる影響力のあるユーザーにシェアされれば、これまで自社と接点がなかった層に対しても認知してもらいやすくなるでしょう。

製品や企業のブランディングができる

SNSマーケティングは、自社の価値観や世界観を伝えることで企業イメージを向上させ、製品やサービスのブランド力を高めることができます。製品やサービスを通じて得られる価値や体験などをSNSで発信することにより、多くの人に伝えることができます。

これまで自社の製品やサービスをアピールする機会が少なかったBtoB企業にとって、SNSは多くの人からの認知を獲得するための有効な手段となるでしょう。BtoBでは、購入時の意思決定の際に収益性が優先されがちですが、ブランディングにより良い企業イメージが構築されていることで、競合他社の中から選ばれる可能性が高まります。

データを分析してPDCAを回せる

Twitterであればアナリティクス、Instagramであればインサイトといったように、ほとんどのSNSは無料で使用可能な分析ツールを備えています。これら分析ツールを活用することにより、投稿が何人に見られ、どれだけの人にクリックされたかといったデータを参照できるようになります。反応の良かった投稿や、自社サイトに流入した投稿の傾向を分析することで、改善につなげることができるメリットがあります。

あらかじめ、目標のフォロワー数や登録者数、自社サイトへの流入数などを目標値として設定し、PDCAサイクルを回していく体制を社内に構築するとよいでしょう。

SNSマーケティングのデメリット

認知拡大、ブランドイメージの向上、顧客との関係構築など、メリットの多いSNSマーケティングですが、以下のようなデメリットもあります。

  • 継続的な運用が難しい
  • 炎上リスクがある

内容を確認しましょう。

継続的な運用が難しい

SNSマーケティングは、アカウントを開設し、運用を始めればすぐに効果が出るものではありません。フォロワーを増やすには、興味を持たれるような投稿を継続的に発信し続ける必要があります。投稿が少なすぎたり、どのSNSにも同じ内容の投稿をしたりしていると、顧客の関心を引くことができず、認知拡大やブランドイメージの向上が期待できなくなります。

そのため、企業がSNSマーケティングを実践するには、専任担当者の育成が欠かせません。しかし、成果が出るまでに時間がかかること、中小企業では専任人材の配置が難しいなどの理由で、継続的な運用をあきらめるケースも多く見られます。「SNSマーケティングは長期的な施策である」と認識した上で、じっくり取り組むことが大切です。

炎上リスクがある

SNSは、炎上リスクがある点にも注意が必要です。

例えば、担当者が差別的・政治的な投稿をした場合、その発言や思考が企業全体の考え方であるかのように捉えられ、炎上騒ぎに発展する可能性があります。SNSで炎上すると、企業イメージを大きく損ね、信用や信頼を失ってしまうことにもなりかねません。

炎上リスクを低減するためには、SNS運用のポリシーを明確にし、投稿に際してはダブルチェックを行うといった、ルールに沿った運用を行うことが重要です。

BtoBのSNSマーケティングで使われる代表的なSNSとその特徴

SNSはそれぞれ特徴やユーザー層が異なるため、それぞれのSNSの特徴を踏まえたうえで選ぶ必要があります。ここからは、BtoBのSNSマーケティングでよく使われる、以下の代表的なSNSの特徴をご紹介します。

  • Instagram
  • Twitter
  • Facebook
  • YouTube

順番に見ていきましょう。

 ※なお、各SNSの利用率は、総務省の『令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査     報告書|P.66』によります。

Instagram

Instagramは画像や動画の投稿がメインのSNSです。総務省の調査では、全年代の平均利用率は42.3%。そのうち10代は69.0%、20代は68.1%、30代は55.6%と、若年層での利用率が高い傾向があります。また、男性の利用率が35.3%であるのに対し、女性は49.4%と、女性に人気が高いのもInstagramの特徴です。

Instagramは、写真や動画を用いた自社ブランドの世界観の訴求や「インスタグラマー」と呼ばれるインフルエンサーを活用した認知向上を得意とします。近年はショッピング機能が搭載され、eコマースでの活用も増えています。

Twitter

Twitterは、テキストベースのメッセージ発信(上限140文字)を中心としたSNSです。BtoB、BtoCを問わず、多くの企業がアカウントを開設しています。総務省の調査では、全年代の平均利用率は42.3%となっており、中でも20代は79.8%、10代は67.6%と、10〜20代に人気があります。

リアルタイム性が高く、リツイートによる拡散性に優れているのもTwitterの特徴です。いわゆる「バズる」状態になると一気に認知度を高められますが、その反面で炎上リスクが高い点には注意が必要です。

Facebook

Facebookは実名登録が基本となっており、リアルの友人・知人との情報交換や、ビジネスでの交流目的で利用されることが多いSNSです。総務省の調査では、全年代の平均利用率は31.9%。年代別では30代が48.0%と最も多く、続いて40代が39.0%、20代が33.8%と、InstagramやTwitterと比較すると、ややメインユーザーの年齢層が高くなります。

登録時に居住地や性別、年齢など一定のプロフィール情報を入力する必要があるため、広告配信においては精度の高いターゲティングができるのが、Facebookの特徴です。また、実名登録が基本であることから、ほかのSNSと比較して荒れにくく、炎上リスクが少ないこともメリットといえます。

YouTube

YouTubeは、動画配信に特化したSNSです。動画チャンネルを開設し、チャンネル登録をしてもらったユーザーと交流できることから「動画SNS」とも呼ばれます。総務省の調査では、全年代の平均利用率は85.2%とLINEに次ぐ高さで、特に10代〜40代は90%以上の人が利用しています。

動画は静止画やテキストと比較して、より多くの情報を伝えられることが特徴です。そのため、公式YouTubeチャンネルを通してのブランディングや、検討段階にある見込み客に対して製品デモや事例紹介を活用するのに適しています。

BtoBにおけるSNSマーケティングの4つの手法

SNSを活用してBtoB向けのSNSマーケティングを行うときには、主に以下の4つの手法がとられます。

  • アカウント運用
  • 広告配信
  • インフルエンサーマーケティング
  • ソーシャルリスニング

どのような内容か、順番に解説します。

アカウント運用

SNSで企業の公式アカウントを開設・運用するのは、SNSマーケティングの基本となる手法です。BtoBのアカウント運用では、対象企業に属している個人に対して、役立つ情報などを発信し、ブランドイメージの向上や、ユーザーとの交流による関係性構築(エンゲージメントの獲得)などを目指します。

SNSは双方向コミュニケーションが軸となるため、ユーザーは発信企業に対して親しみや愛着を感じやすくなるのが特徴です。発信企業側も企業対個人の立場で接するより、個人対個人での運用を意識すると、より多くのフォロワーを獲得できます。

広告配信

各SNSには、広告を配信できる機能も整っています。SNSでの広告配信は、登録時の情報に基づく年齢や性別、業種などの属性や、興味関心のある分野といったデータを活用し、ターゲットを絞り込めることがメリットです。

ただし、各SNSはメインのユーザー層が異なるため、同じ広告を使い回すだけでは成果が出にくくなります。自社のターゲットに合ったSNSを選び、適切な内容の広告を配信することが重要です。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングは、フォロワー数が多く、SNS上で影響力を持つインフルエンサーをマーケティングに活用する手法です。

BtoBにおいては、業界に知見のあるインフルエンサーに自社製品を紹介してもらったり、実際に使用している動画を配信してもらったりといった方法が考えられます。業界に精通したインフルエンサーを介した宣伝となるため「あの人が使っているなら」と信頼感を得やすいことがメリットです。

ただし、インフルエンサーマーケティングは、ステルスマーケティングとみなされるとかえってユーザーの信用を損ないます。また、自社のブランドイメージと合ったインフルエンサーを登用することも重要です。

ソーシャルリスニング

ソーシャルリスニングは、SNS上で発信されているユーザーの生の声を収集・分析し、マーケティングに活用する手法です。

従来、ユーザーの声を聞くときは、アンケート調査を行うのが一般的でした。しかし、BtoBは関与する人数が多いことから、実際に自社製品を使っている人に回答してもらえるとは限りません。また、回答してもらえたとしても、アンケートでは決められた問いに対する回答しか集められないのもデメリットです。

その点、ソーシャルリスニングは実際のユーザーが発する自由な発言を集められるため、本音をつかめることがメリットです。

集積した声を分析し、不満点を拾い出せば、製品やサービスの改善に役立ちます。ほかにも、自社ブランドのイメージ分析や業界トレンドの予測など、ソーシャルリスニングはさまざまな取り組みに有用です。

SNSマーケティングは基本を押さえて運用しよう

SNSの全年代利用率は令和2年に70%を超えました。前年と比較すると120%を超える勢いで、SNSの市場規模は拡大を続けています。情報収集として活用する人も増えていることから、BtoBを対象としたマーケティング戦略を考えるうえでは欠かせないツールであるといえます。

SNSマーケティングは、認知の拡大や顧客からの信頼性向上などが期待できる一方、炎上する危険もあります。また、自社に適したSNSやマーケティング手法を選ばないと、労力をかけたにもかかわらず十分な成果を得られない可能性もあるため、注意が必要です。

今回ご紹介した各SNSの特徴や手法などの基本をよく理解した上で、SNSマーケティングに取り組んでみてください。

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