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withコロナ・afterコロナ時代の販路開拓

大谷 秀樹(おおたに・ひでき)

2021.01.28

1.オンライン販路開拓が必要になった背景

2020年の春以降、新型コロナウィルス感染症の感染拡大(以下コロナ禍)に伴いテレワークが進む中で、従来の営業スタイルの見直しが求められています。感染防止対策で対人接触を避けるためにこれまで営業活動の中心であった「面談」がかなわなくなり、数多くの事業者が営業機会を失いました。

以前から、消費者に対する営業活動(以下B to C)については、オンライン販売がかなり定着していますが、事業者に対する営業(以下B to B)については、営業担当が先方の担当者と面談を繰り返して商談を進めるスタイルが根強く残っていました。しかし、コロナ禍の影響が長期化する中で、B to Bにおいても実際の面談を伴わない非対面での営業活動、すなわち「オンライン販路開拓」へのシフトが求められています。そこで本稿では、B to Bにおけるオンライン販路開拓を中心にお話を進めてまいります。

2.B to Bのオンライン販路開拓の全体像

従来の販路開拓は、たとえば展示会などで見込み顧客に接触し、後日営業担当が訪問して面談を重ねながら商談につなげるというものでした。

ところが、コロナ禍により展示会や面談などの対人接触を避ける必要がでてきました。そして、この対人接触の部分をホームページやウェブ会議などのオンラインツールで置き換えた販路開拓手法が「オンライン販路開拓」です。

(図)コロナ禍前後の販路開拓モデルの違い

実は、発注者側では、しばらく前から技術情報の収集方法はインターネット検索にシフトしていました。コロナ禍を契機に受注側も対応が求められるようになったとも言えます。

また、コロナ禍が収束しても元の販路開拓手法には戻り難いと考えられています。大手を中心にコロナ禍収束後もリモートワーク継続の流れがあるためです。したがって、私たちはコロナ禍を機に「オンライン販路開拓」に舵をきる必要があるといえるでしょう。

3.オンライン販路開拓への転換を妨げるもの

さて、オンライン販路開拓の必要性は理解できていても、なかなか踏み切れない、うまくいかないという声をよく耳にします。具体的には、素材の質感や色、ディテールなどがディスプレイを通じてうまく伝えられない、ビデオ会議では相手の感情がうまく読み取れない、こちらの意思も伝わりにくい気がする、などの悩みやデジタルに対する苦手意識です。

確かに、実物を手に取ってもらい、目で見てもらった方が製品の特徴は伝わりますし、実際に会った方がコミュニケーションはうまく図れます。しかし、経営環境が変わってしまった以上、私たちも対応が必要なのです。

かなり色々なところで使われている言葉ですが、これ以上今の私たちにふさわしい言葉が見つかりません。“唯一生き残ることができるのは変化することができるものである”(チャールズ・ダーウィン)。

オンライン上で会社や製品の特徴をいかに伝えるか、私たちはその表現力を今まで以上に磨く必要があります。次稿では会社や製品の特徴の伝え方に触れてまいります。 

コラムニストプロフィール

大谷 秀樹(おおたに・ひでき)

中小企業診断士、認定支援機関、株式会社大谷秀樹事務所 代表取締役 中堅の広告代理店でプランナーとして24年間従事。中小企業診断士登録後「中小企業・小規模事業者の活躍する社会こそが豊かな社会である」との想いから2012年に独立。売上向上などの経営課題を中心に多数の経営支援に携わる。

株式会社大谷秀樹事務所

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