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コラム

今年の中小企業向け主な施策を紹介(令和2年度第3次補正予算案より)

宮内 京子(みやうち・きょうこ)

2021.01.28

2021年に実施される中小企業のための主な施策

令和2年12月15日に「令和2年度第3次補正予算案」が閣議決定され、各省庁の予算案が明らかになりました。補助金や各種施策はこれら予算に基づいて実施されます。予算案は国の方針を反映しているため、これを知ることは重要です。予算は通常国会での予算の成立後に有効となるが、以下、経済産業省の予算案から主なものを紹介します。

資金繰り支援

①新型コロナ感染症対策の資金繰り支援は、政府系金融機関、民間金融機関での借入に対して、実質無利子融資や保証料補助等に予算12兆5,543億円計上されていましたが、本補正予算では、民間金融機関での実質無利子融資を令和3年3月まで継続することや、経営改善、事業再生に対応する新保証制度での保証料の補助を行うことに1兆8,980億円、また、日本政策金融公庫においても設備投資資金貸付の利率を下げることに186億円計上されています。

中小企業生産性革命推進事業は継続

②例年実施されてきた中小企業生産性革命推進事業は、ものづくり補助金事業、小規模事業者持続化補助金事業、IT補助金事業を一体運用したものですが、令和2年は通年数回の募集が行われ、使いやすくなりました。また、新型コロナ対応として特別枠が設けられました。これらに対して、1次2次補正予算で1,700憶円計上されていました。本補正予算では、新たに低感染リスク型ビジネス枠が設けられ、低感染リスク型へのビジネスモデルの転換やテレワーク環境の整備等、感染防⽌と⽣産性向上を両⽴するビジネスモデルへの転換の⽀援の為に、2300憶円計上されました。

中小企業等事業再構築促進事業の新設

③また、新たに中小企業等事業再構築促進事業が新設され、1兆1,485億円計上されています。これは、ポストコロナ・ウィズコロナの経済社会の変化に対応して規模の拡大や思い切った事業再構築を促進するために中小企業・中堅企業に対して新規事業分野への展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編等に対して補助金等の施策を行うものです。

ポストコロナ/ウィズコロナ時代のビジネスモデルの再構築に期待

資金繰り対策による事業継続と感染拡大防止への対応との両立は今後も継続する方向ですが、生産性革命推進事業や中小企業等事業再構築促進事業の予算規模の拡大から、ポストコロナ/ウィズコロナ時代に向けてビジネスモデルや事業を再構築することに大きな期待が寄せられていることが伺えます。

コロナ禍は、企業の勤務形態や人々の生活様式に大きな変化をもたらしました。具体的には、テレワークや時短等の多様な働き方を取り入れた企業も多いでしょう。また、宅配やオンラインショッピング等非対面型のサービスの利用者も増加しました。逆の見方をすれば、この変化は危機(ピンチ)でもありますが、機会(チャンス)でもあると言えます。各種施策を活用して、新たな変化に対応して事業継続を図りたいものです。

経済産業省 第三次補正予算案

コラムニストプロフィール

宮内 京子(みやうち・きょうこ)

株式会社アキュリオ(経営革新等支援機関)代表取締役。中小企業診断士、MBA、中小企業BANTO公認講師。2000年からコンサルティングに従事。現在は中小企業・小規模事業者の付加価値向上のために経営/マーケティング支援や事業計画立案支援の他、創業支援、人材育成を行っている。

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