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<担当者向け>マーケティングの基礎中の基礎 ~今なぜ動画は注目されているのか?

原田泰宏(はらだ・やすひろ)

2021.03.31

 前回のコラムで紹介しましたが、動画には人の記憶に影響をもたらす3Vが揃っており、テキストや写真の5000倍の情報量を伝えられるとも言われています。3Vとは、Verbal(言語)、Vocal(聴覚)、Visual(視覚)のことで、影響を与える比率はVerbal 7%、Vocal 38%、Visual 55%とされます。

 動画制作にあたっては、まずプロに質の高い作品を制作していただく方法があります。その際、現在支援している企業には3つのことを心がけるようお伝えしています。

①まずテーマを絞ることです。ある調査で、動画の閲覧していただける時間は、30秒以内の動画であれば全体の80%、1分以内であれば70%、5分以内であれば60%と減少していくというデータがあります。これを考慮すれば、紹介動画は3分~5分以内が望ましいということになります。この長さで、企業や商品・サービスの全てを紹介することはできませんから、ポイントを3つ程度に絞って表現することが必要です。

②次に、パソコンではなくスマートフォンでの視聴を念頭に置いた制作を心がけましょう。その場合、引きの画像よりも寄った映像の方が望ましく、字幕は文字数を絞り大きめであることが必要です。

③最後に、最終的な台本はプロに任せるとしても、全体的な構成やコンテンツは商品・サービスの特徴を一番熟知した社員の皆様のご意見を反映させたものにすべきだということです。ある支援先企業では、若手社員の皆さんがブレーンストーミングを行いながら、創意工夫を凝らして3分間の紹介動画を制作しています。また、その企業の顔が社長であれば社長に出演していただく、商品開発時の熱意を伝えたいなら開発者本人に出演して語っていただく、なども行っています。

 次に、ご自分たちで動画を作成する際のポイントをお話しします。最近は、スマートフォンを活用することで、驚くほど簡単に高品質の動画を自主制作することができるようになりました。必要なものは、①スマートフォン、②自撮り棒(三脚兼用)、③ノートパソコンの3つだけです。スマートフォンは撮影用です。最近の機種は画質がよく手ブレ補正機能も充実していますので、自社のホームページ用の動画やYou Tubeにはうってつけです。また、スマートフォンを固定してセミナー形式の映像を撮ったり、移動しつつ上下左右から撮影する際に、自撮り棒(三脚兼用)が重宝します。そして、ノートパソコンは映像の編集に必要となります。編集の際、動画編集ソフトを活用することはもちろんですが、意外と使い勝手が良いのがパワーポイントの編集機能です。パワーポイントの通常スキルがあれば、2つ以上の動画をつなぎ合わせたり、字幕・ナレーション・BGMを比較的容易に編集ができます。編集した動画は、MP4やWMV形式に変換して保存ができます。もちろん、パワーポイント本来の利用目的である動画を組み込んだプレゼンテーション用資料として活用することも可能です。

 撮影した動画は、①自社ホームページ、②自社SNS、③メールマガジン(URL埋め込み)、④You Tube等で活用します。その際、サムネイル(映像の一場面を表示した縮小画像)は動画の顔とも言うべきものですので、動画の内容を端的に表している画像を使用しましょう。You Tubeは、Googleに次ぐ、世界第2位の検索エンジンです。自社のチャンネルを作って、動画をシリーズでアップしていくこともプロモーション活動の一環となります。検索エンジンなのですから、SEO対策(検索で上位に表示されるための手法)を意識し、タイトル・説明欄やタグにキーワードを入れることも忘れないでください。

 また動画を活用したプロモーションというと、対外的なものばかりイメージしがちですが、社内向けも立派なプロモーションです。具体的には、社内マニュアル(製造・技術・営業)を動画で作成することについても、今後検討してみましょう。貴重な知見やノウハウを社内で共有するツールとして、動画を活用していきたいものです。

 このように、プロモーション活動において、動画には幅広い活用方法があります。年齢的には20代~30代の方々が、抵抗なく取り組めるのではないかと思います。「好きこそものの上手なれ」ですので、思い切って若手社員を動画制作の責任者に任命して、彼らのアイディアやスキルを活用し、ボトムアップの体制で動画への取り組みを開始してはいかがでしょうか?

コラムニストプロフィール

原田泰宏(はらだ・やすひろ)

中小企業診断士(マーケティング・営業・社員教育専門)
1960年宮崎県生まれ。大手旅行代理店で35年5か月、法人営業・商品開発&プロモーション・新規事業開発に携わり、2018年9月に独立。現在は、結婚式場・飲食店などをコンサルティングすると共に、東京都中小企業振興公社を始めとする公的機関から派遣され、中小企業の経営支援を行っている。

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