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<経営者向け>デジタルマーケティングと人材育成(第4回:どう育成するか)

荒井幸之助(あらい・こうのすけ)

2021.03.31

  私のコラムの最後となる今回は、デジタルマーケティングに関わる人材を「どう育成するか」についてお伝えします。

 前回、デジタルマーケティングに携わる人材が担う仕事は、マーケティング全般の運用を行うと共に、各種デジタルツールから得られるデータを分析して、マーケティング活動に生かすことだとお伝えしました。こうした仕事を行う人材をどう育成すれば良いのかを中心にお伝えします。キーワードは「やりながら覚える」です。

 これらの仕事を行うためには、実際には様々な能力が必要とされ、人材に必要とされる専門性や能力の程度は会社ごとに異なります。ここでは、身につける能力などを①考え方②スキルと2つに単純化して、それらを身につけるための育成方法をお伝えします。

①考え方

考え方(価値観)は、会社の経営理念や、事業方針、社風、倫理観など、仕事をする上で守らなければならない、大切にしなければならない考え方や、判断のよりどころを指します。デジタルマーケティングでは、主にその担当者が主体となり、情報を収集し、発信することで、顧客にアプローチを行い、コミュニケーションを取ります。こうした活動では、担当者の考え方が重要であることは言うまでもありません。つまり、こうした担当者の考え方が、仕事上は、会社の考え方と共通の認識でなければなりません。会社の考え方を、担当者と共有する場や機会を設けて、ブレやズレをなくすことが必要です。また、それと共に、ある程
度の失敗を許容する、チャレンジを促す会社の価値観も大切です。

②スキル

スキルは、マーケティングの知識、各種デジタルツールの使い方、データ分析の知識等多岐にわたります。あえて大きく二つに分けるとマーケティングの知識と各種デジタルツールの使い方になると思います。前者のマーケティングの知識は、会社が主導的に育成する場合は、社内勉強会の開催、外部機関のセミナーや勉強会への参加、中小企業診断士等の専門家から学んだりすることもできます。後者のデジタルツールの使い方を身につけさせるには、マーケティング同様の方法やベンダーの説明会・勉強会への参加などもありますが、サブスクリプション方式により、ツールの導入と解約のハードルが比較的低くなってきていることもあり、優先度の高いツールを導入して学んでもらうこともお勧めです。つまり、やりながら覚えるわけです。デジタルツールはその目的を達成するために常に最適化されて提供されることや、マーケティングを補完する機能を備えていることもあるため、使いながら学ぶことができます。データ分析も、最初はこうしたデジタルツールに付属する機能があれば、それを使うことで慣れて、学んでいくことができます。

 4回にわたり人材育成についてお伝えしました。変化の早い時代には、変化に負けず、変化にチャレンジできる会社、そしてそういう気概を持った人が、未来を切り開いて行くのだと思います。今回のコラムがデジタルマーケティングを考える上での一助となれば幸いです。

コラムニストプロフィール

荒井幸之助(あらい・こうのすけ)

東日本旅客鉄道株式会社に入社後、事業創造本部にて駅ビル開発プロジェクトなどに従事。独立行政法人都市再生機構では、東京の駅前再開発などに携わる。株式会社ハッピーコンビを設立後は、経営者の右腕育成を中心に、中小企業の支援にあたっている。

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