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オンライン展示会、ハイブリッド展示会とは?(2)

廣木秀之(ひろき・ひでゆき)

2022.09.09

前回のコラムでは、「オンライン展示会、ハイブリッド展示会とは何か?」。「メリットとデメリットは?」ということについて説明しました。

前回はこちら

そこで、今回のコラムでは、オンライン展示会、ハイブリッド展示会に出展する場合、どのように進めて行くのか、出展後のフォロー等について説明していきたいと思います。

展示会の選択

 

展示会に出展する場合、まずはどの展示会に出展するか選ぶところから始まります。この点においては、リアル展示会でもオンライン展示会でも、基本的には同じ考え方だと思います。

 

まず、どんな目的で展示会に出展するかを明確にし、自社の商品やサービスにあったものであるか、効果が期待出来るかどうか検討しましょう。

 

来場者の多くが自社の顧客になる可能性が高い展示会を選択することが重要です。展示会のコンセプトや、想定される来場者の業種・職種などを確認しましょう。一般に、事務機器フェアや防災産業展など分野を絞った展示会の方が、来場者もその分野の方が多いため、確度が高くなる傾向があります。分野が絞られていない展示会(「総合展示会」と言われることも多い)もありますので、よく検討しましょう。

 

なお、定期的に開催されている展示会では、前回の来場者分析を行ったレポートが出されていることが多いので、過去のレポートを参考に、自社の製品やサービスのターゲットに合った展示会であるか確認してください。

 

なお、この時点で、どのようなデータが取れるか知っておくことも重要です。オンライン展示会のシステムによっては、来訪者データが取りづらいもの(問合せ等をクリックしないと取れない等)や、自社ページに来た人のデータは取れるがどの商品やサービスのページを見たかわからないものなどもあります。さらに、詳細データを取る場合、オプション料金が必要になるなど展示会ごとに様々です。

 

展示会が終了してデータ分析しようとしたら、欲しいデータが取れないことが無いよう、あらかじめ確認しておきましょう。

 

展示会会期前の準備

出展の企画を考える

リアル展示会の場合、ブースのサイズ、費用などがあらかじめ提示されていると思います。オンライン展示会の場合は、どのような出展者マイページ(オンライン展示会における出展者ブース。展示会によって名称は異なるが、マイページと呼ばれることが多い。)が構築できるか、ページは何ページで、動画や画像を何枚、どのように載せられるか、チラシやカタログデータのダウンロードはどのようになっているかなどの情報が事前に提示されています。これらを事前に確認し、商品やサービスをどのように展示するかコンセプトを検討しましょう。

                                                なお、初めての場合は難しいかもしれませんが、訪問者数やページの閲覧回数、リード(見込み客)獲得数などの目標を立てておくと、会期終了後の振り返り、及び次回オンライン展示会出展時の企画策定に役立ちます。

 

展示会ページを検討する

企画を立てた後は、より具体的にオンライン展示会の出展者マイページに、どの商品・サービスをのせるか決めていきましょう。

 

オンライン展示会では、出展(掲載)できる商品やサービスの個数が決まっていると思います。それを確認し、いくつ載せるのか、どのように分かりやすく、競合製品より優れたものに見せるか考えていきましょう。

 

コンテンツを作成する

企画を検討し、より具体的にオンライン展示会の出展者マイページを検討すると、動画や画像、チラシ、パンフなどのpdfの検討が必要になります。また、企業や商品、サービス紹介等の文章も必要になります。

 

展示会の趣旨に沿ったものが良いのですが、既にそれらがある場合は流用して構いません。ない場合や修正が必要な場合は検討する必要があります。その場合、自社で作成するにしても、業者に外注するにしてもある程度の時間が必要なると思いますので、余裕をもって行いたい所です。

 

なお、動画や画像などですが、展示会事務局よりサイズの指定があると思います。展示会サイトの作りによっては、自動的に縮小されて細かい画像や文字が見えづらいなどのケースもあるため、そのあたりも考慮しながら作成しましょう。

 

また、作成した動画や画像は、他の展示会でも流用することを考えて検討するとよいでしょう。ハイブリッド展示会の場合は、パネルや印刷物などの作成と合わせて業者に発注するのも良いと思います。

 

動画や画像などがそろえば、一通り出展者マイページが作成できると思います。出展者マイページが作成できたら、プレビュー画面などでテストを行い問題ないか確認しましょう。

 

PRをする

展示会事務局から様々な形で展示会の告知が行われると思います。しかし、それだけでは十分とは言えません。リアル展示会と異なり、オンライン展示会では「たまたま見つけた・立ち寄った」が生じにくいため、展示会の「出展者マイページ」にアクセスしてもらうための事前PRが必要です。

 

可能であれば、自社でも告知を行い、Web、メール、SNSなど使って告知しましょう。プレスリリースを打ったり、DMを郵送したりするのも良いと思います。

 

ここまで、展示会前の準備について説明してきました。実際には、展示会ごとに状況が異なることもあるので、それに沿って対応することをお勧めします。通常、展示会事務局よりオンライン展示会、ハイブリッド展示会の「手引き」のようなものが出てくると思いますので、それを参考にしてください。

 

また、出展者向けに説明会があると思います。非常に重要ですので、ぜひ参加して下さい。展示会事務局によっては、手引きが今一つだったり、システムの不備があったりすることなどもあります。分からないところがあれば、躊躇せず展示会事務局に確認を行うことをお勧めします。

 

展示会会期中

オンライン展示会の場合

オンライン展示会が始まったら、同じ展示会の他社ページを見てみましょう。自社より上手く展示会システムを使っており、きれいに作成されているところがあれば、それを参考に自社の出展者マイページを改善することもよいと思います。

                                                オンライン展示会の会期は、リアル展示会と異なり、2週間~1か月程度のものが多いので、その中で変更しても問題ありません。出展している商品やサービスを変えても問題ないと思います。途中変更が可能か、事前に事務局に確認しておくと良いでしょう。可能であれば、他社を参考にブラッシュアップしましょう。

                                                

そのほかオンラインでの問合せ対応や、不具合対応などが必要になると思います。事前に担当者を決めておきましょう。

 

ハイブリッド展示会の場合

ハイブリッド展示会は、リアル展示会とオンライン展示会の併設で行われます。しかし、会期は全く同じというわけではなく、オンライン展示会の方が数週間前に始まるのが一般的です。そこで、オンライン展示会のデータを分析してリアル展示会の傾向を予測するのも良いかもしれません。

 

とはいえ、オンライン展示会への訪問者が多くなるのはリアル展示会の会期中ですので、忙しいタイミングは重なってしまいます。可能であれば、担当は分けたほうがよいでしょう。

 

なお、オンライン展示会のサイトを見て、リアル展示会のブースにくるケースもありますので、オンライン展示会もきちんと対応を行いましょう。

 

展示会会期終了

アフターフォロー

オンライン展示会やハイブリッド展示会の会期中に商談がまとまるのは、実際にはなかなか難しいものです。収集した顧客情報を元に、継続的に営業活動を行っていくのが重要です。

 

まずは、展示会終了後、ブースに来訪してくれた方へのお礼のメールを出しましょう。できれば、一緒に商品案内やカタログなどを送信し、積極的にアピールもしていきます。

 

メール文面の最初には、展示会で訪問頂いた情報を元にメールを送ったことを明記し、不審者からのメールではない旨、安心してもらうようにします。その後、定期的に何度かメールを送り、継続的にフォローしていくようにしましょう。今回取得したリードに対して関心を持ってもらい、今後の成果につなげていきましょう。

 

データの整備・保管・分析

展示会後は、ブース来訪者の詳細データを分析しましょう。取得した企業名、部署、役職などの情報を用いて、商品やサービスに興味がある顧客を改めて分析し、今後の営業活動などに役立てましょう。

 

 

 

今回は、オンライン展示会、ハイブリッド展示会の準備や進め方等について説明を行いました。従来のリアル展示会には手間と費用の関係で出展できなかった会社にとっても、オンライン展示会は比較的ハードルが低く、新しい営業の形となりつつあります。

 

また、リアル展示会と相乗効果を生むハイブリッド展示会も、今後一般的になっていくと思われます。これらをうまく活用し、今後の営業活動に取り組んでみてください。

コラムニストプロフィール

廣木秀之(ひろき・ひでゆき)

ITコーディネータ。システム開発企業にて、製造業を中心にシステム企画・開発・運営を15年担当。その後、中小企業を中心としたICT活用支援を実施。
現在は東京都の中小・小規模事業者を中心として企業のDX、ICT活用、Web活用等について数多くの支援を行っている。

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