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コラム

「動画の制作がうまくいきません」そうお悩みの方へ(2)

千種伸彰(ちぐさ・のぶあき)

2022.08.08

「YouTubeチャンネルを立ち上げたものの動画制作が続きません。どうすればいいでしょうか?」よく受けるご相談です。皆様もお困りではないでしょうか。

 

YouTubeチャンネルを立ち上げたばかりでは、数字が伴いません。そのことを見越して、計画を立てることが大切です。特にビジネスで活用する動画は、次のことを念頭に成果につなげると良いでしょう。

 

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1 蓄積配信

YouTubeチャンネルにアップした動画コンテンツは、削除しない限り残ります。基本的にはテレビはオンエアーと言って、放送してしまうと観ることができません。ただし、放送もインターネットを使って見逃し視聴配信をおこなうようになりました。動画は配信ごとにコンテンツは蓄積されて行きます。オンエアーに対して「蓄積配信」と言います。

 

一回の視聴回数は少なくても時間経過とともに数が増えて行きます。継続的に時間をかけて動画を増やしていくと、一本あたりのアクセス数も徐々に増えていきます。動画の蓄積が自社の「財産」になるという視点を持つと良いでしょう。

 

2 検索視聴

アップした動画を、自社が見てほしい人が見てくれるとは限りません。一般的に、「見てほしい人」よりも「見たい人」が見に来る傾向があります。社名や商品名などを検索してたどり着いて視聴に至るからです。視聴するのは動画であっても検索するときはテキストで検索します。タイトルや説明文を内容に沿ってしっかりと記載することが前提となります。

 

ホームページのSEO対策同様、動画においてもキーワードをタイトルや説明文に入れておくことで「見てもらいたい人に見てもらえる」動画になります。そのためにも、「見てもらいたい人」がどんなキーワードで検索するかを踏まえたうえで動画を制作することが重要です。

 

3 量質転化

見てもらえるコンテンツになるまでには数をこなす期間が必要です。制作は、企画、撮影、編集といったステップを踏んでいきます。それぞれの段階でノウハウが必要となります。最初からそうしたノウハウが身につくということはありません。制作を重ねることで質の良いコンテンツを生み出せるようになります。まさに「量が質に転化」する時が来ますので、余裕を持たせて期間を設定するとよいでしょう。

具体的な対応

 

<体制>

担当者を決めてください。動画制作は、手間費がかかる場合があります。普段の業務を抱えているなかで担当させる場合は、労働時間などの配慮が必要です。仮に兼務であったとしても権限と責任を明確にします。社内数名に業務としてアサインをしてください。撮影や編集は、研修を受けて基本を学ばせると良いでしょう。技術やノウハウが確立しない間は、外部の制作会社のサポートを検討してください。

 

<機材>

スマホがあれば動画は撮影できますし、編集ソフトもたくさん出回っています。ただし演出によって必要な機材が変わります。やろうとしていることに合った機材なのか調査をしてから購入してください。ビデオカメラは様々な種類があります。場合によっては機材のレンタルも活用すると良いでしょう。使ってみて良いものを購入するというのも一つの方法です。また、大きなファイルを扱ったり細かい編集をしたりする場合は、ハイスペックのPCが必要です。編集ソフトも無償だとやりたいことがやれないなどストレスがかかるケースがあります。作業者に大きな負担がかかるので機材類は適切なものを揃えましょう。

 

<予算と期間>

体制を整えて、機材を揃えるとなると予算化が必要です。年間計画を立てて取り組むとよいでしょう。例えば、立ち上げの3ヶ月は調査、学習、機材の購入などにあてます。チャンネルの立ち上げやロゴの選定などやることは色々あります。本格稼働をして、できるだけ定期的に一定期間制作してみましょう。様々な課題がでてくると思いますが、「とりあえず」ではなく、改善をしながら半年、一年と期間をとって経験を積んでください。ノウハウを獲得した後、徐々にコストの回収につなげるという発想を持つほうが長続きします。

 

経営戦略における確認

 

一定期間の取り組みを経て、経営戦略通りになったのか、目的通りになったのか、検証をしてください。事業計画書を確認しながらできたこと、できなかったことを確認し、改善につなげてください。動画制作は、必ずと言っていいほどモチベーションが低下するという挫折に直面しますので、それらを織り込んで計画を練り直してビジネスに役立つ制作部隊を育成してください。

 

 

 

コラムニストプロフィール

千種伸彰(ちぐさ・のぶあき)

プロデューサー/中小企業診断士
テレビ朝日 「ニュースステーション」、フジテレビ「スーパーニュース」「ニュースJAPAN」等制作。インターネット国際映画祭、商店街TVをはじめとする Web・動画・出版等のメディアプロデューサー。動画マーケティングを活用して企業や地域の活性化に取り組む。
著書『セルフキャスト!~ビジネスを加速させる動画配信』

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